英語が大嫌い!
わたしは、英語が大嫌いだ。
数学や歴史が好きだった。
他の教科は苦手なのもあったが、英語は特別に嫌だった。
それにはある特別な理由がある。
わたしが先天性難聴で両耳補聴器を使用していて、特に高音が聞き取りにくいことだ。
高音、つまり英語のthやsの発音は特に聞き取りにくい。
今でも違いを聞き分けるのは難しい。
なぜそれが英語嫌いに直接結びついてしまったのかと言うと、
それは英語のリスニング問題である。
授業中ももちろん聞き取りは上手くいかないのだが、それでもごまかしごまかしで
切り抜けることができた。
しかし、テストとなるとそうは行かない。
学校側もわたしの為に、より聞き取りやすいようにと色々な方法でテストを
受けさせてくれた。
席をスピーカーから近い位置にしてくれたり、別室でラジカセから音源を流したり、
先生が直接読み上げてくれることもあった。
でも、そのどれも結局は変わらず。
先生が読み上げるのに至っては、先生が一人で二役も三役もやるもんだからもう何が何だかわけわかんない。
そして、わたしは疲れて果てた。周りのクラスメイトにテストの度に注目されるのも嫌になって、精神的ストレスがイコールでそのまま英語に結びついた。
その結果、英語が大嫌いになった。
リスニング以外の成績は、良い時もあったが大学入試の時期になるころには
英語アレルギーかのごとく嫌悪の対象となっていた。
今でもその印象は変わらず、苦手意識が強い。
しかし、もちろん難聴でも英語が好きな子もいる。
日本語と同じように口の動きを読んで英語を理解する子もいる。
そんな風にわたしがなれなかったのは元々外国や言語に対する興味が薄かったのと
注目されるのが苦手な大人しい性格であったことも関係していると思う。
ネットがこれだけ普及した今ならば、検索すればすぐに様々な解決策が出て来る。
それらの記事を見ているとやっぱり海外に対する興味や熱量がありありと見える。
難聴であっても、好きならばきっとどんなことでも成し遂げられるのだろう。